鳩の被害/2015.08.05
建物のこんな所が被害にあう②
鳩の集う場-工場や倉庫
鳩は公園など自然が多い場所だけでなく、市街地などでも頻繁に見かけるようになりました。また、そういった人の生活圏内だけではなく、工場や倉庫といった場所にも鳩は出没します。工場や倉庫には商品が置かれているため、深刻な被害になることもあります。鳩の被害を抑えるためにも、どこが被害にあいやすいのか、またどういった対策をとればいいのかは知っておきたいものです。
今回は、工場や倉庫での鳩被害についてご紹介します。
■工場や倉庫での被害
工場や倉庫の場合、所有者はそこで生活しているわけではないため、騒音による被害はそれほどではありません。そのため、主な被害は糞害ということになります。
工場や倉庫では糞によって建物そのものが汚れることも問題ですが、最も問題となるのは商品への被害です。商品が梱包されている場合は再度梱包すれば出荷することができますが、むき出しの商品に糞をされた場合には出荷することができなくなります。また、商品だけでなく、機械に糞がつくことも大きな問題です。金属に糞が付着すると汚くなるだけではなく、酸化によって脆くなってしまいます。大量に付着したまま放っておくと弱った場所から壊れてしまうこともあるため、注意が必要です。
■工場や倉庫で気をつけるべき場所
敷地が広い工場の場合、その面積に応じた緑地を確保しなければならないという法律(工場立地)があります。緑地があるということは鳩のエサも豊富にあるということなので、工場に鳩が集まるというのはある意味当然といえます。
工場で気をつけたいのは、工場内部の空間です。建物の中というのは意外かもしれませんが、工場は出入口が大きく作られていることが多く、鳩が侵入しやすくなっています。たとえば建物の骨組みとなっている鋼材の上であったり、鋼材と壁面との隙間であったりと、羽休めや営巣に利用できる場所があります。工場内部自体が囲まれた空間であり、またこういった場所は人の手も入りにくい場所なので、鳩にとっては居心地が良い場所なのです。
倉庫の場合も、工場同様に内部の空間が鳩にとって安全で過ごしやすい場所です。倉庫は天井が高く、梁も縦横に張り巡らされているため、鳩が営巣しやすいといえます。また、倉庫は出入口付近の屋根部分が張り出していることも多く、この内側も鳩が居座りやすい場所です。倉庫内部だけでなく、こういった少しの空間も見逃さないようにしましょう。
■工場や倉庫での対策
工場や倉庫で鳩の対策をする場合、まずは内部に鳩を侵入させないことを考えましょう。工場や倉庫内部への侵入は、大きな出入口からとなります。そのため、この出入口にネットを張り、シャットアウトするのが効果的です。しかし、工場や倉庫は人だけでなく、トラックやフォークリフトといった車両が出入りすることもあるため、固定してしまうわけにはいきません。レール式にするなど、動かせるようにしておきましょう。また、鋼材や梁の上に忌避剤を塗布しておくことも大切です。ネットを固定することができないことから、鳩の侵入を100%防ぐことは難しいものです。そのため、侵入されたときの対策も必要となります。屋根の上など鳩が留まりそうなところに剣山を置いたり忌避剤を塗布したりといった対策をしておくと、初期段階の鳩対策になります。
なお、忌避剤の塗布は一見すると個人でもできそうですが、鋼材の上や梁など高所での作業となり、経験がない人が行うと危険です。また、効果的な塗布の仕方なども素人ではわかりにくいといえます。この場合、業者に依頼するという方法もあります。自分たちでは難しかったり、うまくできるかわからないといった場合には、業者を利用することも検討しましょう。
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