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/2024.06.01

ウミネコの騒音・糞害にお困りの方!鳥害対策のプロがウミネコ対策について徹底解説

ウミネコ

日本人の私たちに馴染み深いウミネコは、カモメのような見た目の鳥として知られています。そんなウミネコは、ときに騒音や糞害などのトラブルを引き起こすため、日頃からストレスを感じてしまう方も多いでしょう。

今回はそんなウミネコの生態と対策法について、徹底解説していきます。現在被害に遭って困っている方は、参考になさってください。

ウミネコってどんな鳥?

ウミネコ
ウミネコは国内の中でもメジャーな鳥のため、見たことや聞いたことがある人が多いのではないでしょうか。特に沿岸で見られることが多いため、よく海沿いへ遊びに出かける方にとっては親しみのある鳥かもしれません。

以下ではウミネコの生態について紹介しているので、チェックしてみてください。

昔から日本人にとって身近な鳥

ウミネコは日本各地で見られる鳥で、主に沿岸で見られます。また、一年を通して見かける鳥のため、海の近くに住んでいると頻繁に見かける鳥として有名です。また、ロシア南東や中国東部などでも見られており、中には冬になると南下して冬を越す個体もいます。

日本で見られるウミネコは、チドリ目カモメ科カモメ属に分類されており、見た目はカモメにそっくりなため見間違えられることが多いです。

よく沿岸で目にするウミネコは、白と灰色の毛に覆われたカモメのような見た目をしていますが、生まれて間もないころは全身が黒褐色の毛に包まれています。また、くちばしの先端は黒く、目が小さいのが特徴です。夏季は頭の頭部が白く、冬季は灰褐色の斑紋が見られます。

ウミネコの生態

ウミネコは全長44~48センチほどで、成鳥はかなり大きなサイズになります。また、翼を開くと120~128センチもあり、非常に大きく見えるのが特徴です。季節や体の部位などによって羽毛の色が異なるため、これらを見てウミネコを見分けることができます。

ウミネコは沿岸部のほか、河口や干潟などで見られます。しかし近年では環境の変化により、東北内陸で見られることも増えてきているようです。これは主に減農薬の水田が東北内陸で多く使用されるようになった影響であると言われています。

ウミネコの和名は、鳴き声がまるで猫のように聞こえることから名づけられています。猫にそっくりな鳴き声は、ときに騒音トラブルを引き起こしてしまうため、度々害鳥として問題視されています。

ウミネコの食性

ウミネコは雑食性のため、基本的になんでも好みます。たとえば魚、両生類、昆虫などはもちろん、動物の死骸を食べることも多いです。沿岸部はそんなウミネコが好む食べ物が非常に多く、ときには他の鳥の獲物を奪い食い漁ることもあります。

また、雑食性という特徴があるため、他の鳥類を捕食してしまう場合もあります。中でもカルガモやスズメなど、比較的ウミネコよりも小さな鳥類は狙われるリスクが高く、度々問題視されています。

ウミネコの分布

ウミネコは北海道、本州、九州などの沿岸で繁殖します。また、繁殖後は日本全土の海域に広がるため、どの地域でも見られる鳥です。普段は砂浜や漁港などに生息しており、主に夏場の8~9月になると頻繫に見かけるようになります。

1997年にはなんと最大7800羽も生息していたことが確認されており、昔から国内でかなりの数が繁殖しています。特に1990代後半からは増加傾向にあると言われており、日本人にとっては珍しい鳥ではありません。

ウミネコとカモメの違い

ウミネコはチドリ目カモメ科カモメ属であり、言わばカモメの仲間と言えます。しかし、カモメは秋から冬にかけて日本にやってくる渡り鳥なのに対し、ウミネコは日本に一年を通して生息している留鳥であるという明確な違いがあります。

カモメは越冬のために日本へ飛来するため、比較的寒い季節に見かけることが多い鳥類です。しかし、繁殖時期の春~夏になると日本を離れ、ユーラシア大陸やカナダ西部などへ飛んでいきます。

また、ウミネコは一見するとカモメにそっくりですが、よく観察すると違いを発見できます。特に嘴は、カモメが黄色一色なのに対し、ウミネコは先が黒いため特徴的です。また、目の周りに赤いアイリングがある点も特徴的で、鋭くギョロッとした目つきに見えます。

ウミネコの被害

ウミネコ
ウミネコは日本で一年中みられる鳥のため、度々国内で被害が確認されています。一見すると可愛らしいウミネコですが、もたらされる被害は非常に大きなものです。

以下でどのような被害があるのか、詳しく見てみましょう。

特に東京の湾岸部で被害が多い

ウミネコは特に東京の湾岸部で被害を確認されることが度々あります。海の近くに生息するため、その近隣の住まいは度々被害を受けています。また、都内ビル街でもウミネコが屋上で繁殖するケースが確認されています。

ウミネコが都心で繁殖するようになったのは、2013年からだと言われています。以来毎年100羽程度が、屋上に集団を作って繁殖している状況です。そのため、湾岸部はもちろん都心でも、ウミネコの被害に困る人が増えてきました。

ウミネコの被害が多い季節

ウミネコの被害は、3月~8月に多いと言われています。約5か月間という長期にわたって被害が確認されるため、多くの方にとってウミネコの存在はストレスになりかねないものです。

3月~8月は、ウミネコの繁殖時期として知られています。特に被害が多いと言われているのは、ウミネコが巣を作ってより活発に動くと言われている5月~7月にかけてです。

緑化された屋上を好んで繁殖

ウミネコは集団繁殖地と呼ばれるコロニーを作る習性があります。繁殖場所は主に沿岸部の岩礁や草原などで、ここに皿のような形の巣を作ります。繁殖時期になると2~3個程度の卵が産まれ、そこからひな鳥がかえります。

巣に卵が産まれている

巣に卵が産まれている

近年ではビル街をはじめとした屋上で繁殖することが増えていますが、これはウミネコが緑化された環境を好んで選んでいるからです。実際にウミネコは、沿岸部の草原や木の枝など、自然環境がある場所にコロニーを形成しています。

都内は特に、地球環境への配慮や美観の意識向上などにより、屋上を緑化するケースが増えています。しかしその一方で、ウミネコによる被害を受けてしまう事態に発展することもあるのです。

鳴き声がうるさい等の騒音被害

ウミネコが問題視されているのは、主に騒音被害が原因です。ウミネコは繁殖期になると、ニャーニャーと大きな声で頻繁に鳴くようになります。この鳴き声が非常に大きいため、生活に大きな悪影響を及ぼしてしまうこともしばしばです。

しかもウミネコは、昼夜問わず泣き続けるため、夜中になっても静かになりません。実際に都心では、ウミネコの鳴き声による被害報告が最も多く、毎年多くの苦情が寄せられています。中にはウミネコがうるさくて眠れないという人もいるほどです。

また、ウミネコは群れで繁殖するため、数羽~数十羽以上のウミネコが一斉に鳴くことも珍しくありません。特にマンションやビルの下、もしくはその近隣に住んでいる人にとっては、大きなストレスになるでしょう。

糞による被害

ウミネコの被害は騒音だけではありません。もちろん害鳥による被害で定番である、糞による被害も多数報告されています。ビルやマンションなどの建物付近が糞で汚れてしまい、生活環境が悪化してしまうケースが多いです。

また、ウミネコが近くにいると、洗濯物が干せなくなるという声も挙がっています。洗濯物がいつウミネコの糞で汚されてしまうか分からないため、家事にも気を遣わなくてはならないのです。また、車が糞で汚れてしまうという問題も報告されています。

ウミネコの巣や卵は撤去しても良い?自分で駆除しても良い?

ウミネコ
ウミネコによる悪影響を問題視し、巣や卵を撤去したいと考える人もいるでしょう。この場合は自分で撤去・駆除などの対策をしても問題にならないのでしょうか。以下で詳しく見てみましょう。

ウミネコは鳥獣保護法の保護対象

ウミネコのヒナや卵を見つけても、自分で撤去をしてはいけません。また、ウミネコの駆除をしてしまうこともNGです。これはウミネコが、鳥獣保護管理法で守られており、府や市町村の許可なく撤去・駆除をしてはならないというルールがあるからです。

もしウミネコの卵やヒナなどを発見しても、鳥獣保護法に従ってそのままにしなくてはなりません。万が一鳥獣保護法に違反する行為があった場合は、1年以内の懲役または100万円以下の罰金が課される場合があります。

巣の撤去はできる?

先述したように、ウミネコは鳥獣保護法に守られていますが、巣の撤去は状況に応じて可能です。もしウミネコの巣を発見したとき、卵やヒナなどが見当たらない場合は、撤去しても鳥獣保護法違反にはなりません。

もし巣を発見した場合は、卵やヒナなどがないかしっかり確認してから撤去してください。うっかり見落としてしまうと、鳥獣保護法違反となり、罰金や懲役などが課されるかもしれません。

ウミネコの鳥害対策方法

ウミネコ
ここまでで開設したように、ウミネコによる被害は非常に深刻です。しかも自分で駆除や撤去などができないため、とても厄介な問題と言えるでしょう。それではどのように鳥害対策を行うとよいのでしょうか。

巣が作られる前の対策が大切

ウミネコに巣を作られてしまうと、卵やヒナなどがなくならない限り自分で撤去できません。そのため、しばらくの間はウミネコによる被害に苦しめられながら生活する羽目になります。

そのため、ウミネコは巣が作られる前の時点で、対策をしっかり行っておくことが大切です。すでに巣が作られてしまった状態では、業者ではない限り何も手出しできなくなってしまうからです。

また、もし既にウミネコの巣がある状態でも、卵やヒナがない状態なら撤去をして、新たな巣が作れない環境に整えることも可能です。ウミネコを可能な限り遠ざけるための対策を徹底化すれば、同じような問題に苦しめられることも無くなるでしょう。

防鳥ネットで対策


防鳥ネットは、害鳥対策に取り入れられる定番の方法と言えます。ウミネコが近づきそうな場所にネットを張っておくことで、その近辺に侵入できなくなるという効果が期待できます。実際にネットを導入した結果、巣が作れなくなったウミネコが遠くへ移動したというケースも報告されているのです。

一度ウミネコに侵入を許してしまうと、その場所からなかなか離れなくなってしまうという習性があるため注意が必要です。一度住み着いてしまうと移動させることが困難になりますが、侵入を未然に防ぐことができれば安心です。

ネットを張る場合は、ウミネコが足を引っかけられる場所を作らないようにしましょう。足場があるとそこに巣を作られる可能性があるため、周囲に確認しながらネットを張らなくてはなりません。
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電気ショックでの対策

鳥害対策の中でも近年注目されているのが、電気ショックを使った方法です。電気ショックと聞くと、安全性を不安視してしまう人もいますが、実際には微弱な電流が使用されているため、飛来を防止する程度の効果を発揮できます。

弊社でも電気ショックを発する「ピーコン電気ショック」を取り扱っています。鳥は危険だと思った場所に近づかず、遠くへ移動する習性があるため、平井防止に効果的です。しかも電流は最大でも6,500~8,000V程度のため、ウミネコを鳥害対策のために傷つけてしまう恐れもありません。

弊社の製品は簡単に取り付けが行える点も人気です。ソーラーパネルで簡易的に発電できるよう設計してあるため、大掛かりな電気工事の必要もありません。お手入れはバッテリー電池の交換を5年に1度行うだけなので、長期的に鳥害対策ができます。
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忌避剤の対策は効果がある?

忌避剤は防鳥ネットが使用できない場合に、奥の手として使用されることがあるものです。弊社でもバードフリーという忌避剤を取り扱っていますが、一般的な鳥害対策が行えない場合におすすめです。

忌避剤といっても製品によって効果はさまざまですが、弊社のバードフリーは1~2年ほど効果が長持ちします。しかも害鳥の感覚に対してアプローチできる設計になっており、他社製品よりも高い効果を発揮できるのが強みです。

しかもバードフリーは、高い効果を発揮しながらも、人体に悪影響を与える心配がありません。子どもやお年寄りがいる家庭でも取り入れられるため、多くのお客様からご利用いただいています。
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ウミネコに巣を作らせない対策

ウミネコは一度巣を作ると住み着いてしまうため、最初から巣を作れない環境にすることが大切です。そのためには今回解説した防鳥ネットや電気ショックなどの方法を考えつつ、必要に応じて忌避剤も導入してみましょう。

鳥害対策は正しい方法で行えば、効果を実感できるものです。ただし、自分で対策をするにも限界があるので、もし被害にお困りの場合は日本鳩対策センターまでご相談ください。

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