鳩レース
「鳩レース」という競技をご存知でしょうか。
日本では約3万人の愛鳩家がおり、「日本鳩レース協会」と「日本伝書鳩協会」が主催する各種鳩レースに出場しています。
鳩レースは競馬のようにメジャーな動物レースではないですが、本場ヨーロッパでは歴史も古く今でも大きな大会が行われています。
日本での鳩レースはギャンブルとしてのレースではなく、テレビ中継されることもあません。
100キロから長いものでは1,000キロの距離のレースがあり、スタート地点で放された鳩が出場者の鳩舎にどれだけ早く帰還できるかのタイムを競うものです。
鳩は夜は飛ぼうとしないので、途中木の枝などで休みながら飛びますが、優秀な鳩の場合1,000キロの距離を1日で帰ってくるものもいます。
しかし、長い距離になればなるほど、途中で力尽きる鳩もいれば失踪してしまう鳩もいます。
天候や天敵の出現により帰還率は変わり、レースの途中でリタイアしてしまい、その土地の公園や神社に住み着いてしまう鳩も少なくありません。
レース鳩のドバト化の問題ですが、「レース鳩」と「ドバト」はカワラバトの子孫ではあるものの、かなり違った鳩になります。
レース鳩は古くから人の手によって改良され続けてきた、言わば「サラブレット」のようなもの。街にいるドバトとは容姿、能力とも多く違います。
レース鳩は一般のドバトに比べ、骨格がガッチリしていて肩の部分の筋肉が盛り上がっています。足も太くて強靭で、翼も長距離を飛行するだけの強さと大きさを備えている。 (ドバトの飛行能力はせいぜい数十キロ。レース鳩は何百キロも飛ぶ能力があります。)
羽も結構キレイで、人間でいえば一流のスポーツ選手を見分けるような感じでしょうか。
レース鳩は「脚輪」がつけられており(ナンバーも刻印されている)、競技用のハトだと一目で判りますから脚輪をつけた「迷い鳥」を保護したら、日本鳩レース協会等に連絡して頂きたいと思います。 (飼い主も精魂込めて育てた鳩ですからきっと喜ぶでしょう。)
■日本レース鳩協会(http://www.jrpa.or.jp/)
■日本伝書鳩協会(http://www.nihon-denshobatokyokai.org/)
上記協会のホームページでは、鳩レースについての詳しい解説があります。
2016.02.16 鳩について